動画編集の単価アップ方法|案件単価を上げる5つの軸と具体的な進め
動画編集の副業を始めたのに、1本3,000円や5,000円の案件から抜け出せない。そんな悩みを抱える人は少なくありません。
筆者は動画編集の現場に10年以上関わり、編集者を採用する側も、案件を受ける側も経験してきました。単価が上がる人と上がらない人を分けるのは、作業時間の長さではなく、どこで価値を出しているかです。
この記事では、考え方の整理から具体的な行動まで、順番に話を進めます。まだ案件を受けていない方も、そのまま読んでみてください。
単価が上がらない人に共通する3つの原因
努力の方向がずれていると、頑張るほど遠回りになります。まず原因を切り分けておきましょう。
「編集作業だけ」を売っている
カットとテロップ入れだけを納品していると、価格競争に巻き込まれます。同じ作業ができる人は、世の中に大勢いるからです。
クライアントが欲しいのは動画そのものではなく、再生数や問い合わせ、商品の購入といった成果。編集は、そこへ向かう手段のひとつにすぎません。
実績の見せ方が弱い
正直なところ、スキルは十分なのに単価が低い人の多くは、見せ方で損をしています。
ポートフォリオに作品が10本並んでいても、「誰向けの動画か」「何を意図して編集したか」が書かれていなければ、発注者は判断のしようがありません。
相場を知らないまま受注している
初めて提示された金額を、そのまま受けていませんか。
最初のうちは仕方ない面もあります。ただ、相場を調べずに受け続ければ、低単価がそのまま固定されてしまいます。クラウドソーシングや求人サイトで、同じ種類の動画がいくらで募集されているか。月に1回でいいので、定点観測する習慣をつけましょう。
単価アップに効く5つの軸
単価は、次の5つを掛け合わせることで上がっていきます。
- 編集スキルの質と幅
- 動画ジャンルの選び方
- 企画や構成まで担う範囲
- 実績とポートフォリオ
- 営業と継続取引
全部を一度にやる必要はありません。自分の現状に近いところから、ひとつずつ手をつければ十分です。
軸1:編集スキルの質を底上げする
基本のカット、テロップ、BGMと効果音の音量調整。この3つを丁寧に仕上げるだけで、修正依頼の回数はかなり減ります。
修正が減れば、1本あたりの作業時間は短くなる。単価が変わらなくても、時給は上がる計算です。
その先を目指すなら、動きのあるテロップ、簡単なアニメーション、カラー補正あたりが武器になります。ソフトはAdobe Premiere ProとAfter Effectsが現場の主流です。学習の入口は初心者向けの記事一覧から探せます。
軸2:単価の高いジャンルを選ぶ
動画なら何でも同じ単価、という世界ではありません。
実務でよくある傾向として、同じ10分前後の動画でも、企業の採用動画や商品紹介動画は、趣味系のVlogより発注額が高めです。売上や採用に直結するぶん、発注側の予算が大きいためです。
ただし、高単価ジャンルは求められる品質も一段上がります。いきなり飛び込むより、低めの案件で基礎を固めてから移るほうが、結果的に失敗が少ないでしょう。
軸3:企画・構成まで引き受ける
意外と見落としがちなのが、編集の前工程です。
素材をつなぐだけでなく、「この順番で見せたほうが最後まで見てもらえます」と構成を提案できる編集者は、まだ少数派。だからこそ価値が出ます。
- 動画の目的と視聴者像を、最初に確認する
- 冒頭15秒で何を見せるかを提案する
- サムネイル案も添えて納品する
小さな提案でも積み重なれば、「この人に任せたい」という信頼に変わっていきます。
軸4:実績を「成果」で語る
実績は、本数より中身です。
「YouTube動画を20本編集しました」と書くより、「冒頭を再構成したところ、視聴維持率が上がったと言われました」のほうが、ずっと伝わります。数字が出せなくても、依頼者から一言コメントをもらうだけで説得力は変わるものです。
自主制作でも構いません。架空の企業を想定し、目的を決めた作品を3本つくって、制作意図を文章で添える。これだけでも、十分に戦える材料になります。
軸5:単発から継続取引へ切り替える
単発案件ばかり渡り歩くと、毎月ゼロから案件を探すことになります。
1社でも継続契約が結べれば、探す時間が減り、浮いた時間を学習や品質向上に回せます。継続の見込みがあるなら、月額契約や本数まとめの料金設計を提案してみてください。
単価を上げる4つのステップ
軸が見えたら、次は動き方です。時系列で順に進めましょう。
ステップ1:現状を時給換算する
直近の案件を「1本の金額÷かかった時間」で割ります。
ここで愕然とする人は多いです。時給500円を切っていることも珍しくありません。ただ、この数字こそが改善の出発点になります。
ステップ2:強みを1つだけ決める
「何でもできます」は、何も伝わりません。
「ショート動画に強い」「採用動画の構成が得意」といった具合に、ひとつへ絞り込みます。得意分野が決まれば、提案文も作品もぶれなくなります。
ステップ3:提案文を書き直す
応募文は、単価を左右します。
- 相手の動画や事業を調べ、具体的に触れる
- 近いジャンルの過去作を1〜2本だけ見せる
- 納期と修正対応の範囲を明記する
- 希望金額に、一言だけ根拠を添える
定型文のコピペは、すぐ見抜かれます。数行でいいので、相手に向けた言葉へ差し替えてください。
ステップ4:値上げを切り出す
既存のクライアントがいるなら、値上げ相談も選択肢に入ります。
切り出しやすいのは、成果が出たときや依頼内容が増えたとき。「来月から料金改定をお願いしたいです」と、理由を添えて伝えます。断られる可能性はゼロではありませんが、言わなければ上がりません。
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遠回りになりがちな失敗パターン
単価アップを急ぐあまり、かえって足踏みする人もいます。現場でよく見かけるのは、次の3つです。
安さで勝負し続けてしまう
実績づくりのための低単価受注は、短期間なら有効な手です。しかし、抜け出す期限を決めておかないと、そのまま居着いてしまいます。
「3件こなしたら次の単価帯に挑む」。そんな基準を、先に自分で決めておきましょう。
スキルを広げすぎる
編集、撮影、デザイン、ライティングと手を広げると、どれも中途半端になりがちです。
ただし、サムネイル作成のように編集と相性の良い周辺スキルは話が別。セットで提供できれば、客単価の底上げにつながります。
会社員の時間制約を見ていない
平日夜と休日だけで動くなら、納期に余裕のある案件を選ぶことが欠かせません。無理な納期で受ければ品質が落ち、評価にも響きます。
案件も学習も詰め込みすぎないこと。週に使える時間を、先に決めてください。
独学とスクール、どちらで進めるべきか
正解はひとつではありません。独学は費用を抑えられる反面、フィードバックが得られず、遠回りしやすい面があります。スクールは添削や案件獲得の支援を受けられますが、そのぶん費用がかかります。
個人的には、独学で1本完成させてから、行き詰まった段階でスクールを検討する流れが現実的だと思います。講座の内容はVi-Netのコース一覧で確認できます。
参考情報(一次情報)
Q&A
動画編集の単価って、どのくらいで上げられるの?
個人差が大きく、期間を一概には言えません。ただ、ジャンルの選び直しや提案文の改善など、ひとつ変えただけで動き出す人もいます。まずは時給換算で現状を把握するところから始めてください。
未経験でも高単価案件は取れる?
いきなり取るのは難しいのが実情です。ただし、目的を設定した自主制作を数本つくり、制作意図を添えて提示すれば、初案件でも相場の下限に張りつかずに済む可能性があります。
値上げをお願いして断られたらどうする?
その案件は継続しながら、新規の営業を並行して進めます。断られたからといって関係が悪くなるケースは多くないので、過度に構える必要はありません。
ソフトはPremiere Proだけで足りる?
カット編集が中心の案件であれば、足ります。モーションを使う案件へ広げたい場合は、After Effectsも学んでおくと選択肢が増えます。関連記事はAfter Effectsの記事一覧にまとめています。
副業の動画編集、何から始めればいい?
編集ソフトを触って、1本を完成させることです。完成させた経験が、次に何を学ぶべきかを教えてくれます。基礎固めにはPremiere Proの記事一覧も役立つはずです。
まとめ:単価は「作業量」ではなく「価値の伝え方」で変わる
ここまで見てきた軸は、スキル、ジャンル、担当範囲、実績、営業の5つでした。
最初の一歩は、現状の時給換算と、強みをひとつ決めること。それだけで提案文の書き方が変わり、相手の反応も変わってきます。
あなたの1本には、編集作業以上の価値があるはずです。その価値が相手に届く形になったとき、単価は自然とついてきます。
学び方に迷っているなら、Vi-Netのコースをのぞいてみてください。
この記事の著者
Vi-Net 編集部
動画編集ディレクター / 動画編集スクール運営
動画編集の現場知見と受講者サポートの経験をもとに、実務で使えるノウハウを発信しています。
- 動画編集スクール運営



